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  • 執筆者の写真飯室淳史

B2Bマーケティング座談会(3)IT部門が知るべき「ABM」の効用

アカウントベースドマーケティング(ABM)の効果について

 ZDNet:前回、ゴールをきちんと見据えて、そこに向かって戦略をきちんと立てていくという方が、ツールよりも大事だという話がありました。そしてこれが、ターゲット企業を定義して戦略的に標的に近づいていく「アカウントベースドマーケティング」(ABM)が流行している理由のひとつかと思います。ABMについての取り組み、皆さんがどんな考えをお持ちかということを共有いただいてよろしいですか。


 飯室氏:それは、私は(勤めていたGEヘルスケアの)日本では取り組んだことがないですね。海外では、「キーアカウントマネジメント」という営業中心で顧客を狙うということしかやっていません。海外はその取り組みにデジタルマーケで取り組んでいます。デジタルを入れている理由は、営業のチャネル以外をカバーリングすることです。でも(対象アカウントは)600もない。私の会社のターゲットになりそうなところは、日本では8社しかないわけです。


 実際にあるシステムを入れて予算をかけて取り組んでいるのは、たった1社しかなくて、それは100億くらいの売り上げを全世界であげている製薬会社なのです。そこだけに十数人の人を貼り付けて、特定の顧客に対して、デジタルも含めたアクセスの頻度を維持してインストアシェアを図るというコンセプトなのです。これはデジタルマーケティングで取り組んでもすごく手間暇がかかります。だから結局1社に対してしか取り組んでいなくても、売り上げが100億あるから10人貼り付けてもペイできる。でもそれはABMとは言わないですね。アカウントベースドセールスデベロップメントという言い方をしています。


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